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福山通運、重厚長大貨物と運賃改定で増収増益

2026年5月14日 (木)

財務・人事福山通運が14日に発表した2026年3月期連結決算は、売上高が前期比5.3%増の3185億8200万円、営業利益が同26.9%増の93億4700万円、最終利益が56.6%増の136億9600万円だった。貨物自動車運送業界では、消費関連貨物は底堅かった一方、建設関連や生産関連貨物は伸び悩み、燃料費や人件費の上昇も続いた。こうした環境下で、同社は重厚長大貨物の取り込み、段階的な運賃改定、貸切・流通加工・国際事業の拡大により増収増益を確保した。

主力の運送事業は、売上高が4.3%増の2445億7300万円、営業利益が31.3%増の64億7000万円だった。同業他社の新規参入が限られる重厚長大貨物の獲得を強化し、電子電機部品や機械部品など高付加価値貨物のシェア拡大も進めた。特積みの重量は前期比2.4%増、キロ単価は1.7%上昇した。小口貨物は重量が0.7%減だったが、商業貨物は3.6%増、重厚長大貨物は4.7%増となり、重量帯の大きい貨物が収益を下支えした。

一方で、費用増も目立つ。営業費用は4.8%増の3092億3500万円となり、人件費は賃上げと人員増で2.6%増、傭車費は7.1%増、減価償却費は14.6%増だった。外注人件費は抑制したものの、輸送力確保に伴うコスト上昇は続いている。利益率は2.4%から2.9%へ改善したが、なお低水準であり、今後も価格転嫁の継続が不可欠となる。

貸切事業は、売上高が5.9%増の278億700万円、営業利益が16.8%増の25億8000万円だった。専用ブロックトレインやダブル連結トラックなどを活用し、スポット案件の獲得とパートナー企業の拡充を進めた。流通加工事業は、売上高が6.0%増の237億円、営業利益が16.0%増の38億2100万円。新設倉庫を活用した3PL、保管、複合一貫輸送の提案が寄与し、人件費や建築費上昇に対応した単価改定も進めた。

国際事業は売上高が28.5%増の152億4400万円、営業利益が55.4%増の4億3900万円と大きく伸びた。マレーシアでの南北営業拠点の新設、タイでの営業体制強化によりクロスボーダートラック輸送の案件数が増加した。フォワーディング・通関ではアパレル関連商材の輸入需要を取り込み、下期からはタイのRENOWN TRANSPORTを連結化したことも売上拡大につながった。ただし、国際事業ではのれんに係る減損損失2億1500万円も計上しており、買収効果の定着にはなお検証が必要だ。

同社は、同業他社との協業も進める。西濃運輸の浜松支店を中継地点とした企業横断型中継輸送の実証に参加し、長距離運行の日帰り化を検証した。4月には、セイノーホールディングスと山陰地域の物流効率化を目的とする合弁会社「TGL山陰」を設立したほか、東北向け貨物の集約・中継拠点「TSUNAGU STATION 福島」も開設。輸送力不足への対応として、単独投資だけでなく共同配送や中継輸送を組み合わせる方向が鮮明になっている。

27年3月期は、売上高5.0%増の3346億円、営業利益33.7%増の125億円、最終利益24.1%増の170億円を見込む。日あたり重量1.0%増、単価3.0%増を前提に、適正運賃収受をさらに進める計画だ。

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