ロジスティクス東京流通センター(TRC、東京都大田区)とダイナミックマッププラットフォーム(DMP、渋谷区)は18日、TRCが保有する都心最大級の物流施設について、敷地内全エリアの高精度3次元地図データ整備を完了したと発表した。屋内部分を含む構内全体を対象としており、レベル4自動運転車両の施設内走行や、フィジカルAI(人工知能)関連技術の実証に活用する。
整備した地図データは、TRC構内を実証フィールドとする「平和島自動運転協議会」の会員企業に提供する。用途はTRC構内での自動運転やフィジカルAIなどの実証実験に限るが、各社が個別に地図データを計測・整備する負担を減らし、共有インフラとして活用できるようにする。データ形式には自動運転分野で使われる標準フォーマット「Lanelet2」を採用し、国内外の自動運転システムとの接続性を高めた。

▲高精度3次元データ(出所:東京流通センター)
TRCは大田区平和島に15万平方メートルの敷地を持ち、4棟の物流施設、2棟のオフィスビル、イベントホールを運営する。首都高速羽田線・平和島インターチェンジ(IC)や湾岸線・大井南ICに近く、首都圏向けの物流ハブやラストマイル配送拠点として、100社のテナントが入居している。同協議会は2025年5月に発足し、自動車、モビリティー、通信、IT、物流、倉庫など40社近い企業・団体が参画している。
物流分野では、高速道路上の自動運転トラック実証が進む一方、物流施設内でバースまで安全に進入・走行できる仕組みの整備も課題となる。特に施設内はGPSが届きにくい屋内空間や、ランプウェイのような複雑な走行環境があり、幹線輸送だけでなく結節点まで含めた自動化には、施設側の空間データ整備が必要となる。
今回の3次元地図は、レベル4自動運転トラックがTRC構内に到着した後、指定区画やバースへ向かうための情報基盤としての活用を見込む。今後は、自動運転車両と物流施設の運用管理システムをリアルタイムに連携させる仕組みも検討する。これにより、施設内の走行ルールやバース割り当て、テナント事業者とのシステム連携などを含む運用モデルの具体化につなげる。
平和島自動運転協議会には、ティアフォー(品川区)、アプライド・インテュイション(米国)、マクニカなども参画。ティアフォーは自動運転ソフトウエア「Autoware」を活用した研究開発や実証に、アプライドは自動運転レベル4トラック事業に向けた検証に、マクニカは自動走行ソリューションの物流分野への展開に、それぞれ今回のデータを活用する方針を示している。
DMPは、国内自動車メーカーなどの出資により設立された高精度3次元データ事業者で、自動運転、ADAS(先進運転支援システム)、シミュレーター環境構築、インフラ管理などに向けたデータ提供を手がける。TRCは20年から物流テックを集積する「TRC LODGE」を運営しており、今回の取り組みでも、物流施設を実証フィールドとして開放し、自動運転やフィジカルAIの実装を後押しする。
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