調査・データAI(人工知能)導入支援を手がけるLeach(リーチ、東京都港区)は18日、「中小企業AI導入実態調査2026」を公開した。累計40社超の中小企業・個人への支援実績や公的統計、業界調査をもとに分析したもので、中小企業の組織的なAI導入率は12%にとどまると推定した。大企業では導入率が40%を超える一方、中小企業では個人利用は広がっているものの、社内業務プロセスへ継続的に組み込む段階には至っていない企業が多いとしている。
調査では、AI導入の最大の障壁として「何から始めればいいか分からない」が62%で最多となった。次いで「コストが見合うか不安」が54%、「社内にAI人材がいない」が48%、「セキュリティが不安」が31%、「経営層の理解が得られない」が28%だった。技術そのものよりも、自社業務のどこにAIを使うべきかを判断できないことが導入の入り口を狭めている。
最初のAI活用領域では、「書類処理・データ入力」が38%で最多だった。請求書の転記、受注・出荷データの突合、帳票作成、日報作成など、高度な判断を必要としない一方で人手を要する定型業務が中心となる。カスタマーサポート・チャットボットは22%、データ分析・レポート作成は18%、マーケティング・コンテンツ作成は12%だった。
物流業については、2024年問題後の人手不足や事務負荷増を背景に、AIによる業務最適化への関心が高まっていると分析。伝票・マニフェスト処理の自動化、配送ルートの最適化、配車計画の自動化、需要予測と在庫最適化を主な活用領域として挙げた。このうち伝票・マニフェスト処理は導入難易度が低から中程度で、事務工数を60%削減できる可能性があるとした。配送ルート最適化では燃料費10-20%削減、配車計画の自動化では計画作成時間70%削減を期待効果として示した。
製造業では、ファクス受発注や紙ベースの品質管理が残る現場で、受注データの自動読み取り・転記、品質検査の画像AI活用、生産計画の最適化、設備の予知保全などを有望領域とした。建設業では、見積もり・積算、安全書類・施工管理書類の自動生成、施工写真の分類・管理、図面からの数量拾い出しなどが挙げられた。いずれも、現場に残る紙・手入力・属人化した判断をどう減らすかが焦点となる。
投資回収期間については、文書作成、データ整理、メール対応などの簡易自動化で3-6か月、受注突合や帳票自動生成、チャットボットなどの業務プロセス自動化で6-12か月、本格的なシステム開発では12か月以上と整理した。Leachは、最初から大規模システム開発に着手するよりも、1業務1プロセスから小さく始め、ROI(投資利益率)を測定しながら段階的に広げる方が定着しやすいとみている。
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