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レゾナック、主原料高でグリシン値上げ

2026年5月18日 (月)

荷主レゾナックは15日、グリシンの販売価格を6月1日納入分から引き上げると発表した。値上げ幅は現行価格から1キロ80円以上。直近の中東情勢悪化により主原料の高騰が顕著となっているほか、労務費や設備維持費も上昇しており、自助努力で吸収できる範囲を超えたとしている。同社は安定供給を維持するため、価格改定が必要と判断した。

グリシンはアミノ酸の一種で、食品の日持ち向上やうまみの増進を目的に使われるほか、ペットフード、半導体製造工程向け材料など幅広い分野で利用されている。食品、電子材料、化学品の複数用途にまたがるため、価格改定は原材料コストの上昇が下流の加工・流通分野へ波及する。

同製品は、ナフサを原料とするプロピレンや、天然ガス由来のメタノールなどを経て製造される。レゾナックは川崎事業所で、プロピレンからアクリロニトリルを製造するプラントを持ち、プロピレンと天然ガス由来の高純度メタノールから得られる中間体を原料に、グリシンを一貫製造する技術を持つ。2025年には日本製鉄、日鉄エンジニアリング、富山大学とともに、CO2由来メタノールを経由した青酸・グリシン製造の研究開発がNEDO事業に採択されており、将来的なカーボンリサイクル型製造への転換も進めている。

一方、足元では中東情勢の悪化により、石化原料や関連中間体の調達環境が不安定化している。ホルムズ海峡を巡る物流混乱では、ナフサそのものの不足だけでなく、ナフサ由来製品の供給制限や価格上昇が建材、住設、塗料、包装材などへ広がっている。上流の石化設備や原料輸送が乱れると、在庫が薄く代替が難しい中間財から値上げや供給制約が表面化しやすい。

食品添加用途やペットフード、半導体関連材料などは、いずれも品質や規格の制約が大きく、短期的な代替が容易ではない。レゾナックは引き続きコストダウンに努めるとしているが、主原料、労務費、設備維持費が同時に上昇するなか、安定供給を維持するため価格改定に踏み切る。

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