調査・データ京極運輸商事は18日、2026年度から28年度までの3か年を対象とする第3次中期経営計画を公表した。最終年度の28年度に売上高100億円以上、営業利益3億円以上、ROE(自己資本利益率)5.0%以上、PBR(株価純資産倍率)1倍超を目指す。基本方針には、事業別の縦割り営業からクロスセールス型ビジネスへの転換、新規拠点「マルチワークステーション」(MWS)の立ち上げ、DX(デジタルトランスフォーメーション)や人材投資を通じた経営基盤の強化を掲げた。
同社の26年3月期連結決算は、売上高87億200万円、営業利益1億6400万円だった。国内輸送や国際物流で取扱数量の減少が続いた一方、適正運賃収受に向けた価格改定、ドラム缶・ペール缶事業の更生缶販売増、タンク洗浄工事の進捗が利益を押し上げた。第2次中計では、国内輸送と国際物流が当初目標を下回った一方、ドラム缶・ペール缶、エネルギー、タンク洗浄は堅調に推移したとしている。
第3次中計では、輸送、通関、倉庫、容器の各事業を個別に営業する体制から、顧客に一体提案する形へ転換する。中核施策となるMWSは、ISOタンクコンテナの保管、加温、詰替を担う拠点として位置づける。従来の「運ぶ」業務に加え、拠点内で付加価値作業を取り込み、通関、保管、輸送を一体で提供する狙いだ。26年度から27年度は大型投資により赤字を見込むが、28年度には売上高1億8000万円、営業利益8200万円を計画する。
国内輸送事業では、危険物輸送のシェア拡大、液体物流のワンストップ化、中継拠点確保による長距離輸送の効率化、メンテナンス内製化を進める。28年度の売上高は48億5500万円、営業利益8500万円を見込む。国際物流では、倉庫事業で高単価貨物へのシフトや協力倉庫活用、通関事業で危険品・化学品、ISOタンクコンテナ分野への集中を打ち出す。
ドラム缶・ペール缶事業は、更生缶を含む高付加価値ドラムの販売や新缶と回収を組み合わせた提案で営業利益2500万円を確保する方針。エネルギー事業はENEOS特約店としての燃料油販売を軸に、法人カーリースや電力商材を既存顧客へ提案する。タンク洗浄事業は、国家備蓄や新規入札案件への参入、人員補強、事業所間連携による稼働率向上を進める。
経営基盤では、AI(人工知能)やデータ活用による業務効率化、配車最適化、人事情報の可視化を進める。環境面では、軽油使用に伴うCO2排出量を25年度の8707トンから28年度に7947トンへ減らす目標を掲げた。国内化学品需要の横ばい、ドライバー不足、石油関連需要の縮小など構造的な制約があるなか、同社は液体輸送と危険品物流の専門性を軸に、輸送単体から総合物流提案へ収益構造を移す構えだ。
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