ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

実証実験で遮蔽率98.4%減を確認

第一交通産業、放射線遮蔽コンテナを開発・販売

2014年3月5日 (水)

サービス・商品第一交通産業、放射線遮蔽コンテナを開発・販売タクシー・バス事業や不動産事業などを手掛ける第一交通産業(北九州市小倉北区)は5日、リカナルの放射線遮蔽塗料を活用した放射線遮蔽保管・運搬用コンテナの販売を開始すると発表した。

子会社の「第一ベクレルコントロール」(東京都千代田区)が、放射線遮蔽物を販売することにより、福島第一原発事故の放射能を含むガレキや焼却物の保管・運搬処理を促し、復興事業の早期化、効率化に寄与する考え。

リカナルが開発した放射線遮蔽塗料は、無機系樹脂中にタングステンなどの金属、特殊添加剤を高濃度分散したもので、鉄の比重で鉛と同等のガンマ線遮蔽率を持つことが実証されたことから、この遮蔽塗料を二重構造の金属ボックスに注入することで、コンテナ仕様に仕上げた。

遮蔽塗料は、セシウム137、コバルト60のガンマ線をともに遮蔽・減衰させるもので、福島県いわき市でコンテナの放射線量低減効果フィールド実証試験を行った結果、放射線汚染土壌を収納したフレキシブルコンテナバックの表面線量4.241μSv/hが、コンテナ表面から1メートルの距離で0.068μSv/h(98.4%減)と大幅な遮蔽率を達成したことを2月24日に確認した。

今後は、東北地方を中心とする被災地の地方自治体、電力会社などの関係先に対して保管用・運搬用コンテナの販売のほか、作業員の被曝対策として放射線防護服・ブーツなど幅広い商品販売を計画していく。