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習志野市でも用地取得、首都圏で開発加速

三菱地所、厚木市に戦略的物流対応の新拠点

2016年4月21日 (木)

拠点・施設三菱地所は21日、神奈川県厚木市上落合で、地上4階建て、延床面積2万9900平方メートルのマルチテナント型物流施設「ロジクロス厚木」を5月6日に着工すると発表した。2017年3月の竣工を目指す。

厚木外観イメージ

同社が単独で開発する物流施設としては、福岡県の「ロジクロス福岡久山」に続く2施設目で、首都圏広域、関西・東海地方への配送が可能な「戦略的物流拠点」として売り込む。

施設計画では、1階に大型トラックが着車可能なトラックバースを2方面(L字型)に設置し、貸付区画は最大3区画まで分割対応、最小9300平方メートル(2810坪)から貸し付ける。

床荷重は1平方メートル1.5トン、梁下天井有効高5.5メートル以上、柱スパン10メートル以上を確保し、全館LED対応と最新の物流施設が備える汎用性の高い仕様とする。

区画ごとに荷物用エレベーター(積載荷重3.5トン)、カゴ車・パレット兼用垂直搬送機(同1.5トン)を1-2基ずつ設置し、倉庫区画ごとに喫煙室・パウダールームを設ける。テナントだけではなく、施設を利用するドライバーにも配慮し、施設外部からアクセス可能な専用トイレ・喫煙室を設置する。

現地は厚木市を中心に都心部の消費地向け配送に適しているだけでなく、圏央道・東名高速道路・国道129号線への良好なアクセスを生かし、東海地方までにらむ広域物流拠点として活用することができる。2018年度に新東名高速道が全面開通した後は、これまで以上に物流に適した立地としての評価が高まるとみられる。

また、小田急小田原線愛甲石田駅から徒歩20分で、路線バスが運行している点や、周辺に住宅地を抱えていることから、雇用を確保しやすい環境で、施設には喫煙室・パウダールーム・ドライバー用トイレなどの実用性の高いアメニティを導入する計画。

こうした施設計画が日本政策投資銀行から高い評価を受け、「DBJグリーンビルディング認証制度」で5段階中2番目に高い評価の「極めて優れた環境・社会への配慮がなされたビル」としてプラン認証を受けている。

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「政投銀、三菱地所の物流施設計画にグリーン認証」
URL:https://www.logi-today.com/229383

このほか、同社が再開発を進めている丸の内エリアのオフィスビルで使用していた「OAフロアパネル」を事務所に再利用する、独自の取り組みも取り入れる計画で「三菱地所だからこそ可能な提案」を積極的に導入する。

習志野外観イメージ同社は首都圏・関西圏・中京圏などの大都市圏で3件の物流施設の開発を進めているほか、千葉県習志野市で新たな開発用地を取得しており、今回の厚木の開発計画に続けて首都圏で物流施設開発を加速する。今後は年間2件から4件の用地取得を目指す。

■ロジクロス厚木の計画概要
所在地:神奈川県厚木市上落合柳添231番1(地番)
敷地面積:1万4782平方メートル(4472坪)
延床面積:2万9900平方メートル(9045坪)
構造:柱・梁S造、地上4階建て
設計・施工:鴻池組
設計監理監修:三菱地所設計
用途:マルチテナント型物流施設
着工:2016年5月6日
竣工:2017年3月末

■ロジクロス習志野の計画概要
所在地:千葉県習志野市茜浜2-19番48(地番)
敷地面積:1万9000平方メートル(5900坪)
延床面積:4万1000平方メートル(12000坪)
用途:物流施設
着工:2017年春
竣工:2018年春