ロジスティクス近鉄エクスプレスが11日に発表した2017年3月期決算は、主にアジアで取り扱いが増え順調に推移したが、15年5月に円で買収したAPLロジスティクスののれん償却が重く営業利益が14.9%減(前期比)の130億7500万円、経常利益が27.2%減の130億3600万円となった。
APLロジスティクスは米国・メキシコ間の部品輸送、インドの完成車輸送の取り扱いが拡大し、リテール、消費財、インダストリアル関連の物流サービスも前年並みの基調で推移。旧親会社からの分離に伴う経営基盤強化の費用が増加したものの、事業部分の営業損益は26億7100万円を確保した。ただ、買収に伴うのれんの償却を部門損益に含めたため、33億5300万円の営業損失をとなった。
APLロジ部門に次いで売上規模の大きい日本部門は航空・海上貨物がともに堅調な荷動きとなり、増収増益。米州部門で航空輸出貨物が前年度からの反動で取り扱いを減らし、大幅な減収減益となったほか、東アジア・オセアニア部門でも減収減益となったが、東南アジアと欧州・中近東・アフリカの両部門で減収ながら利益は3割以上伸ばした。
今期は売上高5000億円(5.4%増)、営業利益135億円(3.2%増)、経常利益130億円(0.3%減)、最終利益50億円(11.4%増)を見込む。
■2017年3月期
期初からの累計実績(百万円) | 前年同期比 | 対売上高利益率 |
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売上高 | 474,330 | 12.9% | |
営業利益 | 13,075 | -14.9% | 2.8% |
経常利益 | 13,036 | -27.2% | 2.7% |
最終利益 | 4,487 | -54.1% | 0.9% |