ピックアップテーマ
話題双日、アイ・サイナップ、京セラコミュニケ―ションシステムの3社は28日、新たな無線通信技術によるIoTネットワーク「Sigfox」（シグフォックス）を活用し、物流IoTサービスを提供すると発表した。
これまで通信料、電源、通信基盤（エリア）の制約でデータ収集・分析ができなかった物流アセットの位置・稼働状況の事業者間の連携、貨物の発送情報・積載情報などを荷主・ドライバー間でシェアするサービスに焦点を当て、開発・提供するもの。
電池交換が複数年不要なセンサ・デバイスの費用や、シグフォックス通信費、クラウド利用料といったすべてを含むサービスを低価格で提供できることをモック表にし、「サプライチェーン全体の効率化、集配効率の向上、積載量の変動（ムラ）の緩和を図り、物流の生産性向上に貢献する」としている。
シグフォックスを活用して開発するのはGPSトラッカー（位置・稼働状況の把握）、GPSトラッカープラス温度センサー、Sigfox基地局測位トラッカー、ボタンデバイスなどで、特殊コンテナ・リーファーコンテナ・ISOタンク、トレーラーシャーシ・ウィングシャーシ、通い箱・パレット、シェアリングサービス関連事業者（荷主・ドライバー）などをターゲットとする。
2017年度はサービスに興味のある物流事業者と実証運用を進め、改良と検証（仕様の確定）を経て18年度内の実用化を目指す。
シグフォックスは低コスト、低消費電力、長距離伝送を特徴としたグローバルな通信規格で、2009年にフランスで導入が始まり、現在は32か国に展開、18年までに60か国に拡大するとみられている。この規格を活用したIoTソリューションは、物流、社会インフラ、ヘルスケア・見守り、防犯・防災、農業などの分野で欧州が先行しているが、日本でも普及しつつある。
