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商用車ドライバー支援システムなどで相互補完効果狙う

パナソニックグループ、光英システムの株式51%取得へ

2014年3月26日 (水)

M&Aパナソニックは26日、子会社のパナソニックシステムネットワークス(東京都中央区)を通じ、国内で物流・輸配送システムソリューションを手掛ける光英システム(東京都新宿区)が4月1日に発行する新株8552株を取得することで合意したと発表した。これにより、パナソニックシステムネットワークスは光英システムの株式51%を保有、光英システムはパナソニックグループ企業となる。光英システムの社名は「当面現状のまま」とし、葦津嘉雄社長が引き続き社長に就任する。

光英は、国内の物流業界で配送計画システムや運行管理システム、車載端末などの開発・販売・保守サービスを手掛けており、大手企業への納入実績も多い。パナソニックシステムネットワークスはオフィス機器から業務用監視カメラ、業務用端末、社会インフラシステムと幅広い業務支援・セキュリティシステムソリューション事業をグローバルに展開しており、光英システムの株式を取得することで、相互補完的な事業リソースを活用し、物流・流通業界向けシステムソリューション事業の拡大を図ることができると判断した。

具体的には、荷物と車両を一元管理する輸配送ソリューションや、車内セキュリティと車両管理の複合ソリューション、店舗管理から配送、荷受けまでのトータルソリューション、車体情報を活用した高度な輸配送システム、商用車のドライバー支援システム――といった両社の強みを活かしたサービスを提供するとともに、光英システムの輸配送システムをパナソニックシステムネットワークスが海外販売網を活用して販売拡大を図る。

光英システムでは、東日本大震災以降、災害に強く信頼性の高い輸配送ソリューションを求める声が高まっていることや、荷主企業の事業のグローバル化に伴い、自社ソリューションの海外展開を要請するニーズが増えていることから、体制強化に向けたビジネスパートナーを探していた。

また、パナソニックシステムネットワークスは、荷物管理業務を支援する業務特化端末の開発やソリューション提供で長年にわたる技術・ノウハウ・国内外の販路、人的リソースなどの事業基盤を持ち、海外の公共交通機関にAV技術を活用した車内セキュリティシステムなども提供しているが、「今後はドライバー支援や車内セキュリティだけでなく、車両自体の運行管理も含めた総合的なソリューションの提供が求められる」として、車両管理業務のノウハウがあるソリューション会社との提携を模索していたという。

■両社の位置付け(出所:パナソニックシステムネットワークス)
パナソニックグループ、光英システムの株式51%取得へ


■光英システムが提供するシステムの概念図
(出所:パナソニックシステムネットワークス)
パナソニックグループ、光英システムの株式51%取得へ

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