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三菱重工、廃熱回収システム「電力小さい船種でも効果」

2014年5月22日 (木)

荷主三菱重工、廃熱回収システム「電力小さい船種でも効果」三菱重工業は22日、三菱重工舶用機械エンジン(長崎市)が舶用エンジンの排ガスを最大限に回収・利用して発電効率を高める同社独自の舶用排熱回収システム(MERS)を初めて鉱石運搬船に搭載し、海上試験で従来船と比較して大幅な燃費削減を達成した、と発表した。

電力消費量の多いコンテナ船のような大型船に搭載した際の燃費削減や環境負荷低減はこれまでも実証されていたが、それ以外の船舶で実証されたのは今回が初めて。

この舶用排熱回収システムは、名村造船所が建造した商船三井の鉱石運搬船に搭載されたもので、排ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせて最適制御することにより、広い運転域からの排熱を回収して燃費効率を高める。

このシステムにシャフトモーターを追設、余剰電力を同モーターを通して主機関に還元することで、排ガスエネルギーを回収率を高めて8%の燃費削減を達成した。

MERSは2010年の開発以来、電力消費量が多い冷凍・冷蔵コンテナ船などを中心に受注を伸ばしてきたが、同社は今回の海上試験により「船内電力が小さな船種でも排熱を無駄なく回収・利用できることが証明された」と強調している。