行政・団体公正取引委員会は10日、2025年度のフリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況を公表した。違反被疑事件の処理件数は1597件で、このうち勧告または指導を行った措置件数は1552件だった。業種別では、情報通信業が575件で最も多く、学術研究、専門・技術サービス業が326件、運輸業、郵便業が135件で続いた。運輸・郵便は全体の8.7%を占め、フリーランスとの取引適正化が物流関連分野でも課題となっている。
2025年度に公取委へ寄せられた違反被疑行為の申出は604件で、新規に着手した違反被疑事件は1626件だった。措置の内訳は勧告10件、指導1542件。地区別では関東甲信越が845件で全体の54.4%を占め、近畿187件、九州120件が続いた。
違反行為の類型別では、期日までに報酬を支払わない違反が1135件で最多となり、全体の41.6%を占めた。取引条件の明示義務違反は1126件で41.3%、買いたたきは250件で9.2%だった。この3類型で全体の9割超を占め、発注時の条件明示と支払い管理が主要な論点となっている。
同法は、フリーランスと発注事業者の取引適正化を目的に24年11月に施行された。物流分野では、配送、軽貨物、倉庫作業、システム開発、専門業務などで個人事業主との取引が発生しやすい。委託条件の書面明示、報酬支払期日の管理、一方的な減額や買いたたきの防止は、荷主、元請け、物流事業者のいずれにも対応が求められる。
公取委は25年度、事業者向け説明会を40回実施し、事業者団体などが開く説明会にも職員を81回派遣した。全国の相談窓口では4351件、フリーランス・トラブル110番では1万3400件の相談に対応した。フリーランスが被った不利益については、発注事業者から総額1734万円の原状回復が行われた。
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