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離島の給食牛乳で「使う備蓄」実証

2026年6月10日 (水)

ロジスティクス日本テトラパック(東京都港区)は10日、鹿児島県与論町で、学校給食用のロングライフ牛乳を活用した防災備蓄の実証実験を6月から開始したと発表した。常温で長期保存できる牛乳を平時は給食で消費しながら、災害時や物流途絶時には備蓄として活用するローリングストック方式を、学校給食運営に組み込む。

同社によると、学校給食でロングライフ牛乳を使ったローリングストック運用を実証する取り組みは全国初。初期在庫として4500本を同社が寄贈し、与論町が町内の全小・中学校4校で、給食と連動した在庫循環を1年間運用する。4500本は学校給食用牛乳の供給本数で9日分に当たる。

▲ローリングストック運用方法イメージ図(クリックで拡大、出所:日本テトラパック)

与論町は鹿児島県最南端の離島で、本土から560キロ離れている。台風や冬場のしけにより航路の欠航や抜港が発生しやすく、学校給食用牛乳の供給にも物流制約が生じる。乳業メーカーの調査では、2026年1月に鹿児島から与論島へ向かうフェリーの26%が欠航、抜港、条件付き運航となった。特に6月から10月にかけて航路障害が集中する傾向があり、同町は台風シーズンに合わせて実証を始める。

▲与論町内の小学校での給食の様子 (出所:日本テトラパック)

実証では、平時に給食で計画的に消費し、補充を通じて在庫を更新する。災害時や物流停止時には、児童生徒の給食牛乳の欠食防止に加え、必要に応じて島民向けの食料として活用する運用も検証する。在庫管理の実現性、賞味期限管理、作業負担、欠航時や災害時の使用状況などを確認する。

与論町は1977年に日本で初めてロングライフ牛乳を学校給食に導入した地域で、来年で導入から50年を迎える。今回の実証は、常温で長期保存できる食品の特性を、離島の給食供給と防災備蓄に生かす試みとなる。日本テトラパックは得られた知見を基に、山間部や豪雪地帯など、物流制約を抱える地域での活用も視野に入れる。

▲ロングライフ牛乳寄贈式の様子 (出所:日本テトラパック)

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