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米国西岸で労使交渉難航、DHL「深刻な混雑」予測

2014年7月7日 (月)

国際DHLは4日、米国西海岸で労使交渉が難航している影響により、一時的な作業遅延やシャーシ不足が懸念されるとともに、特にロサンゼルス、ロングビーチ、オークランド港で深刻な混雑が予想されると発表した。

現時点でストライキや作業停止は確認されていないが、混雑が深刻化した場合、同社は船混み割増料金を適用する可能性を表明した。

5月12日から使用者団体のPMA(太平洋海事協会)と北米西岸港湾労働者団体のILWU間で労働協約更改交渉が行われてきたが、期限の7月1日午後5時(米国西岸時間)を迎えても妥結に至らず、「労使平和交渉は7月1日以降も継続され、少なくとも7月中旬まで続く」との見方も出ているという。

DHLの情報によると、医療費補助、年金問題を先送りするため、新契約期間は2017年6月末まで3年が有力視されているが、今後普及するとみられる自動化ターミナルによって組合員の大幅な減員が見込まれるため、年金の財源問題が顕在化し、「時限爆弾」となるという予測もある。

また、米医療保険制度改革(通称オバマケア)に伴う「キャデラック税」の課税開始時期を見極めるためにも、新労働協約期間を3年間にすると観測されている。

米国東岸でもノーフォーク港の混雑状況が悪化し、シャーシ、トラック不足が発生しているという。