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日通、トラック貸切届出運賃を20%値上げ、9月から

2014年8月29日 (金)

ロジスティクス日本通運は8月29日、トラック貸切届出運賃を20%、車両留置料や地区割増料を10%、それぞれ9月1日から値上げすると発表した。一般貨物自動車運送事業の貸切運賃・料金と燃料サーチャージを改定することを柱としたもので、運行コストの上昇や車両・人手不足といった業界環境を踏まえ、陸運最大手の同社が値上げを発信することで運送業界の運賃収受環境の改善を誘導する狙いがあるとみられ、他社が追随する可能性もある。

今回の改定はトラック貸切届出運賃と燃料サーチャージを柱としており、トラック貸切届出運賃は一般貨物、引越、海上コンテナ、タンク車、鋼材、ダンプといった大半の貨物が対象。運賃・料金の値上げに伴い、これまでの低い水準をベースに計算した燃料サーチャージの料率は低下することとなり、率にして91.3%の引き下げに相当する。

いずれも9月1日から実施する。例えば東京・大阪間(576キロ)で4トン車で一般貨物を輸送した場合、トラック貸切届出運賃と燃料サーチャージを合わせた実質改定率は13.4%の値上げとなる。

同社は、1990年に物流二法が施行となった際に旧運輸省(現国土交通省)が認可した運賃・料金をトラック貸切届出運賃として届け出て以来、現在まで据え置きとしてきたが、経済情勢が大きく変化し、排ガス規制や環境負荷低減投資、社会保険料の負担増、燃料価格の大幅な上昇といったコストアップ要因が発生し、労働力人口の現象による人手不足の顕在化など今後の上昇要因も見えてきていることから、値上げに踏み切ることを決めた。サーチャージは2008年以来6年ぶりの改定。