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物流連・労働力問題小委、鴻池運輸のスイッチセンターに高い関心

2014年10月29日 (水)

ロジスティクス日本物流団体連合会(物流連)は29日、労働力問題小委員会(10月23日開催)で鴻池運輸がスイッチセンターの取り組みを報告したほか、機械化・自動化による荷役の効率化について協議した。

鴻池運輸の担当課長2人は、同社が1日に静岡県島田市で長距離トラック輸送の中継拠点となる「島田金谷スイッチセンター」を開設した事例を紹介。関東・関西間を「1泊2日で運行」していたものを、同センターを起点として、関東までの運行と関西までの運行とをそれぞれ日帰りで行い、このセンターで接続する取り組みで、ドライバーの長時間労働を解消する先進的な試みとして注目されている。

同社はセンター開設の背景として「物流業界を取り巻く深刻な運転手不足、協力会社の減車・撤退などに対する危機感があり、自社による幹線車の運行に舵を切るとともに、安定した輸送サービスを継続することを目的とした」と説明。

運行に携わる社員からは、「毎日家に帰ることができる」「配送先がある程度固定されてくるので仕事がしやすい」などの声が寄せられているという。

この取り組みは労働力不足の解消に有効だとして委員が高い関心を示し、拠点設立までの経緯など多くの質問が上がった。また、中継輸送を拡大するために、現行制度の改善を求める意見も出された。

次に、「機械化・自動化による荷役の効率化」を議題として、事務局からインターネット通販市場の拡大と配送センターの労働力不足に対処するため、マテハン機器など大型設備投資の導入による自動化・効率化の事例や、高齢化が進む荷役の現場でのロボット技術、宅配業の電動アシスト自転車の活用事例の紹介があった。

委員からは自社の取組状況の紹介があり、継続して審議を進めていくことにした。