調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)が10日にまとめた内航主要オペレーター(60社)の輸送動向調査によると、5月の貨物船輸送量は1695万2000トン(前年同月比3%減)と前年実績を下回った。油送船(タンカー)の輸送量は1032万7000トン(kl)で1%増えた。
貨物船に分類される貨物のうち、鉄鋼は減産の影響で5%減少、原料が前年並みだった。燃料は前年の修理が長引くなどのマイナス要因がなかったため21%増加した。
紙・パルプは前年の消費税増税の反動がなかったため、3%増加した。雑貨はRORO線の投入が前年より多かったことや本船リプレースによる配線調整で公開数が減少した結果、1%減少した。
自動車は消費税増税後の販売不振から11か月連続で前年割れが続き9%減少した。セメントは四国、中国、九州地区で過剰在庫による販売の落ち込みで輸送は低調で、6%減少した。
タンカーは高温液体22%増、高圧液化7%増、ケミカル4%増、白油2%増、黒油1%増、耐廃食1%増――とすべて増加した。黒油はLNG火力発電所のトラブルや定修、石炭火力発電所の定修で前年比では増加した。白油(ガソリン・灯油・軽油)はガソリンや軽油など輸出向けの輸送や製油所の定修による転送需要から増加した。