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3月の主要60社内航輸送、燃料輸送が23%増加

2015年5月18日 (月)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)が18日にまとめた内航主要オペレーター(60社)の輸送動向調査によると、3月の貨物船輸送量は2003万9000トン(前年同月比3%減)と前年実績を下回った。油送船(タンカー)の輸送量は1166万3000トン(kl)で1%増えた。

貨物船に分類される貨物のうち、鉄鋼は需要減で3%減少、原料も需要減で4%減少した。燃料は石炭火力発電所の需要が増えたことで、石油火力からの代替率が高まり、設備トラブルによるイレギュラーな輸送もあって23%増加した。

紙・パルプは販売不振で生産調整のため休転する製紙工場があったものの、全体では順調な輸送で2%増加した。雑貨は前年に比べて輸送障害が軽微となり、前年同期並み。輸送品目としては、冷凍食品、飲料、飼料・肥料、豊洲新市場向けのプレキャスト・コンクリートなどが伸びた。

自動車は消費税増税後の販売不振から9か月連続で前年割れが続き8%減。セメントは需要減から九州を中心とした過剰在庫が見られた結果、6%減少した。

タンカーは高圧液化が11%増、耐廃食9%増、白油6%増、ケミカル5%増で、黒油9%減、高温液体6%減となった。黒油は需要減と転送需要減で減少しているが、LNG火力発電所のトラブル・定修や石炭火力発電所の定修、4-6月期のC重油価格の上昇を見込んだ購買意欲の反映から輸送量は増えている。白油(ガソリン・灯油・軽油)は灯油の在庫低下による北日本への重点輸送がみられ、転送需要も加わり増加した。