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日本水産、72億円投じ大阪・舞洲に低温物流拠点

2015年9月16日 (水)

ロジスティクス日本水産、72億円投じ大阪・舞洲に低温物流拠点日本水産は16日、物流子会社の日水物流が2016年4月に開業する「大阪舞洲物流センター」の概要を発表した。投資額は総額72億円。

大阪舞洲物流センターは、日水物流が蓄積してきた通関・ピッキング・運送を含む冷蔵サプライチェーンの運営ノウハウを生かし、輸入冷凍・冷蔵貨物の保管や量販店などの物流センター業務の受託を行う「汎用型営業冷蔵倉庫」を目指すとともに、関西地区で設備増設と事業基盤の安定化を図る。

冷蔵倉庫に欠かせない「フードディフェンス」対策、地震対策を講じるほか、将来的には荷主の要請に応じて拡大できるよう、第二期工事も視野に入れている。フードディフェンス対策としては、顔認証システムを導入し、倉庫への出入りを24時間監視、30台のセキュリティカメラが死角なく敷地内の映像を記録する。

海溝型地震発生の場合でも津波の進入を許さない充分な地盤高を確保し、建物にはRC免震構造を採用。非常用電源を屋上に確保し、有事の際も人命・貨物品質・データを保持。ほかのエリアにバックアップのデータセンターを配置し、リスクを回避する。

倉庫棟は梁のない「フラットスラブ構造」を採用して保管効率を高め、保管貨物にあわせた細かい保管温度の設定が可能。ワンウェイキャピタル工法の導入で柱サイズの縮小と施工本数の削減を実現し、利用効率を高めた。設備規模に比較して最多レベルの29のトラックバースを設置し、バース不足による待機車両数を軽減する。

冷凍機には前川製作所の高効率自然冷媒冷凍機「ニュートン」を採用。環境省の2015年度「先進技術を利用した省エネ型自然冷媒機器普及促進事業」に認定されている。ニュートンは、2008年4月に川崎物流センターに1号機を導入して以来、機械性能の改善に協力している。

建設地の舞洲は大阪港北港に位置し、阪神高速道路湾岸線湾岸舞洲ICから1.6キロと近く、大阪都心部へのアクセスに優れる。

■新センターの概要
名称:日水物流大阪舞洲物流センター
所在地:大阪市此花区北港緑地1-1-12
敷地面積:2万4700平方メートル
延床面積:1万9130平方メートル
構造:鉄筋コンクリート造、5階建て、免震構造
設備能力:2万5400設備トン
F級:2万2300設備トン
C級:1100設備トン
C&F級:2000設備トン
トラックバース:29バース