トラック積載物の放射能濃度測定で新システム

サービス・商品大林組とキャンベラジャパン（東京都台東区）は15日、車両に積載した除染廃棄物の放射能濃度を測定する放射能測定ゲートシステム「トラックスキャン」の改良モデルとして、「可搬型トラックスキャン」を共同開発した、と発表した。

除染廃棄物の放射能濃度の測定は、時間の制約から廃棄物を保管したフレキシブルコンテナ（フレコン）の表面の線量を作業員が測定する方法で行われているが、測定場所の空間線量が影響するなど正確な計測が困難で、作業員が被ばくする可能性も懸念される。

そこで、大林組は2013年にキャンベラジャパンと共同で、車両に積載した複数個のフレコンの放射能濃度を短時間・高精度に測定するトラックスキャンをリリース。今回はそのシステムの改良モデルとして、運搬・設置が容易な可搬型トラックスキャンを開発した。

フレコン8個を積載した10トントラックの場合、検出器のユニットを4台用いることで、わずか30秒で測定できる。また、検出器の高さを自動調整する機構を追加し、さまざまな大きさの車両に対応できるようになった。

▲可搬型トラックスキャンの使用例（出所：大林組）

大林組とキャンベラジャパンは今後、除染廃棄物の仮置場や中間貯蔵施設での搬出入物の放射能濃度管理向けに採用を提案していく。