ロジスティクス川崎汽船が30日に発表した9月中間決算は、コンテナ船の需要減退と需給バランスの悪化に伴う運賃の低下、原油価格低迷に伴うオフショア支援船事業の停滞が響き、経常利益が38.3%減の159億7000万円となった。売上高経常利益率は、前年同期の3.9%から2.4%へと1.5ポイント悪化した。
コンテナ船事業は、期中の積高が底堅い米国経済に支えられた北米航路で堅調に推移し、往復航全体で6%の増加となったものの、荷動きが停滞した欧州、アジア、南北航路では需要減に対応して減便を進め、10%超の減少となった。これにより、グループ全体の罪だかは6%減少した。
運賃市況も需給バランスの悪化に伴って下落し、同社貨物の平均運賃は、特に荷動きが減退した欧州、南北航路を中心に前年同期実績を下回り、増収減益となった。
下期のコンテナ船事業では、新造大型コンテナ船の就航による需給バランスの低迷が続き、運賃市況の本格的な回復には今しばらく時間がかかる、と予想。東西航路でアライアンス効果の最大化、最新省エネ技術対応の1万4000個型新造大型船5隻を代替投入によるコスト競争力強化、リーファーなど高収益貨物への取り組み、IT活用による収益管理強化――などを進め、需要に即した減便・合理化に取り組むことで収支改善につなげる。
トン当たりの燃料油価格(6か月平均)は、前年同期の611米ドルから352米ドルへと42.4%下落した。為替レートは1ドル102.52円から121.76円へと18.8%のドル高。
[川崎汽船]2016年3月期第2四半期連結決算(単位:百万円)
2016年3月期第2四半期 | 2015年3月期第2四半期 | 増減 | ||
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売上高 | 668,338 | 659,762 | 1.3% | |
営業利益 | 18,774 | 24,909 | -24.6% | |
経常利益 | 15,970 | 25,884 | -38.3% | |
当期純利益 | 11,678 | 21,181 | -44.9% |