ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

【タイ洪水、物流情報】ラッカバン工業団地で退去準備

2011年10月19日 (水)

話題商船三井ロジスティクス(19日午前9時時点)
商船三井ロジスティクスが19日に公表した情報によると、タイ北・中部で拡大している洪水被害により、サハ・ラタナナコン、ロジャナ、ハイテク、バンパイン、ファクトリーランド、ナワナコンの6工業団地で浸水被害が発生している。

 

また、バンコク中心地から東に30キロのラッカバン工業団地では、2-3日後に浸水の可能性があるとして、管理事務所より退去準備が提示された模様。

 

空港は、新バンコク国際空港(スワンナプーム空港)が平常どおり稼動。スワンナプーム空港公団は航空会社に対し、増水の度合いに応じて3段階での対処方法を提示し、避難体制を整えるよう要請している。

 

港湾・ICDは、バンコク港(PAT)が通常通り稼動。CY、CFSエリアで浸水の被害は出ていないが、27-31日に大潮を迎える見通し。商船三井ロジスティクスでは、バンコク港(PAT)が引き続き予断を許さない状況が続く見通しとして、レムチャバン港寄港サービスの利用とコンテナ搬出入を推奨。バンコク港(PAT)で揚げ荷役される貨物についても、早期ピックアップを呼び掛けている。

 

バンコク港(サハタイ)は通常通り稼動し、CY、CFSエリアで浸水被害は出ていない。ヤード内では、空コンテナを一段目に置き、実入りコンテナは2段目以上に留め置く対策が施されている。

 

バンコク港(TPT)も通常通り稼動。CY、CFSエリアで浸水の被害はない。ラッカバン(ESCO)は通常通り稼動しているが、周辺に洪水被害が出ており、一般道路からのアクセスに影響が出る見通しとなっている。商船三井ロジスティクスでは、コンテナの底上げを行うとともに、実入りコンテナを2段目以上に留め置く対策をとっている。

 

また、同社はラッカバン受け、ラッカバン渡しを見合わせ、輸出貨物はレムチャバンへ直接搬入を、輸入貨物はレムチャバンから直接搬出を求めている。レムチャバン(TIPS)は通常通りの稼動。

 

現地道路は、広範囲で冠水・水没などが発生しており、集配送に通常より時間を要している。

 

阪急阪神エクスプレス(19日午前時点)
タイ中部の洪水被害は他地域にも拡大している。バンコクの北に隣接するパトゥムタニ県のナワナコン工業団地が冠水したのに続き、バンカディ工業団地でも浸水が発生した。

 

また、バンコク東部のラッカバン工業団地も冠水の恐れがあるとして、団地側が企業に操業停止を要請しているという。

 

洪水はバンコク近郊に迫っており、政府は、軍隊を投入して堤防の強化や運河の拡張などの対策を急ピッチで進めている。

 

現在のところ、バンコク(スワンナプーム)空港、バンコク港、ラッカバンICD、レムチャバン港は通常通り稼働しているが、バンコク空港、バンコク港への寄港を中止する航空会社、船会社が出ており、今後の洪水の状況次第では閉鎖となる可能性もある。

 

同社では、稼働しているエリアで大型車両を使用し、安全を確保した上で集配車両を運行しているが、バンコクから北部、北西部、北東部のエリアでの輸送は、道路事情により遅延が発生する可能性があるとしている。同社のバンコク-チェンマイ間の輸送は通常通り運行している。