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商船三井、ドライバルク・コンテナ船改革で特損1793億円

2016年3月31日 (木)

ロジスティクス商船三井は3月31日、ドライバルク船事業とコンテナ船事業の構造改革の個別対策を固め、これらの実施に伴う特別損失額が1793億円で確定したと発表した。

ドライバルク船事業は中小型バルカーのビジネスモデルを抜本的に見直し、ケープサイズバルカーの船隊規模を大幅に縮小する。

具体的には、パナマックス以下の中小型バルカーによるフリー運航ビジネスの中心となっているMOLバルクキャリアーズ社(シンガポール)を解散し、事業の拠点をシンガポールから東京に移す抜本的な事業体制の見直しを行う。

MOLバルクキャリアーズ社が中長期用船を行っている船舶のうち、半数は基幹船隊として商船三井が用船契約を引き継ぎ、今後の貨物需要に対応するが、基幹船隊以外の船舶は返船を進める。ケープサイズバルカーは余剰な運航隻数を削減するため、運航隻数の1割の用船を解約し、保有船も売船する方針。

これらに伴い、ドライバルク船事業を束ねる組織としてドライバルク営業本部を新設し、船型ポートフォリオの最適化と部門間の連携強化に取り組む。

MOLバルクキャリアーズ社は9月末をメドに営業を停止し、営業停止までの間は商船三井本体へ担当を移管。営業停止後は4月1日付で発足するドライバルク船二部と石炭船部が受け持つ。

コンテナ船事業は多くの主要航路で運賃が歴史的低水準で推移し、低迷が長期化していることから、同事業の将来の回収可能性を検討し、保有船舶すべての帳簿価格を回収可能価額まで減損するほか、余剰船舶の一部売船を進める。