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富士フィルムと協和発酵キリン、バイオ後発医薬品で合弁

2011年11月16日 (水)

メディカル富士フイルムと協和発酵キリンは16日、バイオシミラー医薬品の開発・製造事業を手掛ける合弁会社を2012年春に設立することで基本合意した、と発表した。

 

医薬品市場では、化学合成で達成できない薬理作用がある複雑な構造を持ったタンパク質などの生体分子を活用した、副作用が少なく高い効能が期待できるバイオ医薬品の比率が高まっている。バイオシミラー医薬品は、先行バイオ医薬品と同等・同質の効果を持つ医薬品として、それらの特許満了後に、異なる製造販売業者が販売する医薬品。

 

今後、バイオシミラー医薬品市場は、医療費の高騰問題や2020年にかけて先行バイオ医薬品が特許満了を迎えることを背景に、世界的に拡大していくと見られており、バイオシミラー医薬品の普及拡大には、先行バイオ医薬品と同などの高信頼性・高品質と、コストの低減が求められることから、両社は折半出資によるバイオシミラー医薬品の開発・製造の合弁会社を設立することにしたもの。

 

新会社では、富士フイルムが写真フィルムなどの事業で培った高度な生産技術や品質管理技術、解析技術と、協和発酵キリンがバイオ医薬品の研究・開発・製造で蓄積してきた独自技術・ノウハウを融合させ、バイオシミラー医薬品の画期的な生産プロセスの創出やコスト低減を行う。

 

また、開発スピードも重視し、2013年を目標に最初の候補品の臨床試験を開始できるように取り組む。これらにより、高信頼性・高品質でコスト競争力に優れたバイオシミラー医薬品を開発・製造し、適切なタイミングで市場に導入することで、主導的ポジションの獲得を目指す、としている。