調査・データ日本海事センターが15日発表した主要定期航路のコンテナ貨物荷動き動向によると、貨物量は北米航路で往航・復航が増加、欧州航路では往航が増加し復航が減少した。日中航路の往航・復航とアジア域内航路はマイナスとなった。
北米航路は、往航(5月)が131万996TEUで前年同月に比べ0.4%増え、3か月ぶりに増加した。1-5月の累計は3.4%増。運賃は年初の修復で一時上昇したものの、3月以降低水準での横ばいが続く。
復航(3月)は567万844TEUで0.3%増となり、3か月連続で増加となった。海事センターでは「2015年は労働争議終息後もドル高と新興国での需要低迷を理由に米国輸出は伸びなかった影響によるものとみられる」としている。
イギリスの海事調査機関Drewry Shipping Consultant社によると運賃(ニューヨーク-塩田間)は14年7月以降下落傾向を示しており、16年4月は1TEUあたり740ドルとしている。
欧州航路(4月)は往航が125万6926TEUで6.7%増加。3月を底に運賃は上昇基調に転じている。復航は55万3628TEUで4.6%減、Drewry社によると運賃は16年に入り1TEUあたり650ドル前後で推移。
日中往航(4月)は重量ベースで99万2117トン(5%減)、金額ベースで5859億円(6.9%減)となった。Drewry社によると横浜-上海間の運賃は、16年に入り1TEUあたり340ドルで推移している。
復航は重量ベースで176万753トン(5%減)、金額ベースでも15.3%減少の1兆90億円となった。Drewry社によると、運賃は16年3月以降2か月連続で上昇。
アジア域内航路(4月、日中韓台香+ASEAN)は112万1672TEUで1.9%減。Drewry社によれば、4月の日本初の運賃レベルはタイ向けが1TEUあたり440ドル(16%減)、1FEUあたり710ドル(14%減)で、香港向けやインドネシア向け運賃も下落している。