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【年頭所感】軸になる価値観の共有を[大宝運輸]

2012年1月4日 (水)

話題大宝運輸の小笠原忍社長による年頭挨拶(要旨)は次の通り。

 

■「謙虚に学び誠意ある行動で社会と顧客からの信用を高めよう」
「当社を取り巻く経済環境は、先を見通せない状況が続いている。グローバリゼーションの下での欧州の経済危機、日本の財政赤字や少子高齢化など、社会構造の問題がわが国の更に大きな転換を迫ってくると思われる。昨年3月11日には東日本大震災と原発事故が発生した。これは日本人の価値観や生活観を変える出来事だった。

 

昨年は、思うような結果を出すことができず申し訳なく思っている。今年は昨年にも増して厳しい企業経営を余儀なくされる年になると覚悟しなければならないというのが実感だ。

 

世の中の先行きが見えない中での経営は、組織の変化への対応力が重要。変化に対応する中で、内部が崩壊しないようにするため、「何のために同社が存在するのか、何のために生きて、働くのか」という軸になる価値観を共有する、会社と社員の関係が一層重要になる。

 

日本の社会は経済の成長を第一に60年以上突き進んできたが、現在、貧富の格差や社会の閉塞感など将来に希望の持ちにくい状況が続いている。それに伴い「自分さえ良ければ他はどうなっても関係ない」という刹那的な思考や行動をする人が増え、犯罪も多発するようになっている。

 

当社も残念なことに昨年、商品事故や不祥事を何度か発生させてしまった。また、顧客から多くの指摘をいただいた。その大半は決まり事があるのに守らなかったり、問題が発生したとき直ちに報告をせず、問題を大きくしてしまったことに対してだ。

 

社会の状況も顧客からの要望も、全体として非常に厳しくなってきている。それはこれからも続く。それに対し、ストレスを感じたり責任のあることから目を背け、逃げ出すという、精神的な幼児性が社会的にも、また当社の社員も強くなっているように感じる。

 

私たちは信用していただいて顧客の大切な荷物を預かり、配送させてもらっている。信用が無くなれば、社会や顧客から淘汰されてしまう。自分を活かし家族を守るためには、自分を知り精神的に成長する学びが大切だ。自分自身や組織の問題を認め、変化成長するために学び、社員同士共に力を合わせてゆこう。そして、社会や顧客から信用していただける大宝をつくってゆこう」