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積載量200キロ、航続距離120キロの巨大ドローン登場

2016年10月18日 (火)
ジャンプ・ジェットX
空白

話題群馬県みなかみ町のドローン開発会社、スタンダードムーブは17日、垂直離着陸が可能で最大積載重量200キロのジェットエンジン付きドローン「ジャンプ・ジェットX」のテスト飛行を行った。

同社は2013年からドローン製造に精通した伊尾木浩二氏と共同で、3年かけてジャンプ・ジェットXを開発した。伊尾木氏が「高出力の推力を利用するこれまでの電動モデルと全く違ったコンセプトの開発となる」というように、その外観は異様だ。

推力は40キロのエンジン8個を搭載することで合計推力320キロを確保し、時速はリニア車両「L0系」が記録した603キロにほぼ匹敵する600キロで飛行。航続距離は最大120キロに達するという。

「高出力になればペイロード(最大積載量)も大きくでき、さらに開発が進めば移動速度も上げられる可能性がある。この可能性を追求した斬新なモデルといえる」(伊尾木氏)。

デザインディレクターは、イタリア人以外で初めてフェラーリのデザインを手がけ、新幹線のデザインにも携わる工業デザイナーの奥山清行氏が担い、原型の構想図を制作した。「自動運輸技術の進化できる企画に参加でき楽しみ」(奥山氏)。

エアフレームとジェットエンジンのマウント構造は、内外設計の白石光修氏が手がけ、同県長野原町の協力を得て、テスト飛行に漕ぎ着けた。長野原町の萩原睦男町長は「ジャンプ・ジェットXが実用化されれば、災害などへの対応に活用され、大きな効果を生み出すことが期待できるため、応援している」とエールを送っている。

■Jump Jet Xの概要
最大積載量:200キロ
ジェットエンジンン:8個搭載内3個は故障しても問題なく飛行が可能
飛行制御装置:3個搭載内2個予備
推力:合わせて320キロ(各40キロの推力のエンジンが8個)
ドップラーレーダー:自動化車両としては、日本で初めてドップラーレーダーの67-73Ghz帯域幅のライセンスを取得
最高予定速度:時速600キロ最高予定飛行距離:120キロ
バイオ燃料:実現に向けてテスト中

ジャンプ・ジェットXのウェブサイト

■ウェブサイト
http://www.jumpjetx.com

※冒頭画像はスタンダードムーブのボー・リタリック氏(左)と伊尾木浩二氏