調査・データCBREは23日、第4四半期(2016年10-12月)の賃貸大型物流施設の市場動向を発表した。10-12月の首都圏の新規供給は9800坪で、15年10-12月期以降続いた10万坪前後の大量供給は一段落した。空室率は竣工後1年未満の既存物件で順調に消化され、6.8%と前期から2.3ポイントの大幅に低下した。
16年通年の新規供給は過去最高の36万坪、新規需要も34万坪と、過去最高だった前年の22万坪を大きく上回った。
首都圏の新規需要は10-12月期6万3000坪と引き続き強い需要が見られる。空室率は、東京ベイエリアが9.8%に上昇、外環道エリアは3.5%に上昇、国道16号エリアは5.4%と3期連続で低下、圏央道エリアは16.9%と前期からさらに上昇した。
首都圏の空室率低下は5四半期ぶりで、新規供給物件のテナント内定スピードが落ちているものの、17年1-3月期の新規供給は少なく、「空室率はさらなる低下が予想される」。
近畿圏では、16年の年間新規供給が14万6000坪で過去最高を記録。新規需要も9万坪と14年の9万8000坪に次ぐ歴代2位を記録した。しかし、16年10-12月期は湾岸部の新規供給1棟が空室を残して竣工した影響で空室率は11.4%と前期の6.9%から大きく上昇した。