荷主積水化学工業の2016年4-12月期(第3四半期)決算は、円高や事業構造改革を勧めた影響で減収となったものの、収益性を改善して営業利益は11%増の615億円と過去最高益を更新した。
高機能品の販売拡大と事業構造改革や出荷平準化など収益性改善の効果で営業増益につなげ、期中にはフィルム型リチウムイオン電池(LiB)事業を本格的にスタートした。
カンパニー別の業績も住宅、環境・ライフライン、高機能プラスチックがいずれも増益を記録し、特に高機能プラスチックは海外の安定した需要を受けて車両・輸送向けやライフサイエンス分野向けの高機能品の拡販が進捗し、9か月間の業績としては過去最高となった。
最終コーナーを回った1-3月期(第4四半期)は、収益力強化に向けて高機能品へのシフト、構造改革の完遂、生産・物流体制の最適化、生産・出荷の平準化――への取り組みを強化する。