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ヤマト、11月から徳島県でも「客貨混載」

2017年10月25日 (水)

ロジスティクスヤマト運輸は25日、徳島県三好市で11月1日から「客貨混載」を始めると発表した。四国交通と組み、過疎化や高齢化が進む山間地域でバス路線網の維持と物流の効率化を進める。

路線バスで宅急便を輸送するため、座席の一部を荷台スペースに改造した車両を四国交通本社から祖谷地区の間で運行する。ヤマト運輸のセールスドライバー(SD)が西祖谷地区と東祖谷地区へ届ける荷物を四国交通本社でバスに積み込み、西祖谷中学校前バス停と和田上バス停で、それぞれの地域を担当するSDに引き渡す。

バスは「両社のつながりで住民の役にたち、地域全体を明るい未来へつなげたい」との思いを込め「つながる未来バス」と名付け、客貨混載専用のバスとわかるような方向幕、看板などを施す。

三好市の西祖谷・東祖谷地区は、この20年間で人口が56%減少し、過疎化が進行。高齢者を中心とした山間地域の住民にとって、通院や買い物などに利用する路線バスは生活するうえで欠かせないインフラだが、高齢化が顕著になる中、路線バスのネットワーク維持が地域の重要課題となっている。

ヤマト運輸は、三好市でSDの移動距離が長く業務負荷が大きいとして、より効率的なネットワークの構築を模索していた。今回の客貨混載により、移動時間は1.5時間削減でき、集配効率が向上して休憩時間が取りやすくなるなど、働く環境の改善を見込む。また、SDが集配地域に滞在できる時間が増えるため、顧客からの要望に柔軟に対応できるようになるほか、1日のトラック走行距離を100キロ削減することができる。