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ヤマト、兵庫県でも客貨混載スタート

2017年6月22日 (木)
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話題ヤマト運輸は22日、兵庫県豊岡市の江原地区と神鍋高原を結ぶ路線バスで、同県内初の「客貨混載」を開始すると発表した。同日、全但バスの江原営業所で出発式を行った。

全但バスと共同で、過疎化や高齢化が進む中山間地域の「バス路線網の維持」と「物流の効率化」を目的に実施する。2015年6月に岩手県でスタートした同社の客貨混載は、宮崎県(15年10月)、北海道(16年9月)、熊本県(16年10月)に続いて5道県となる。

山林に囲まれる神鍋高原地区は年々人口が減少し、高齢化率は27.8%と県内でも特に過疎化や高齢化の進行が著しい。

そこで、宅急便を輸送できるよう中央部に荷台スペースを確保した路線バスを1台導入し、客貨混載専用のバスと分かるようにオリジナルデザインをラッピング。ヤマト運輸のセールスドライバーが神鍋高原の顧客に配達する宅急便をJR江原駅で路線バスに積み込み、神鍋高原の東河内バス停留所で担当SDに引き渡す。

地域住民にとってはバス路線網が維持されることで、病院やスーパーといった施設へのアクセスが確保されるほか、ヤマト運輸のセールスドライバーが神鍋高原に滞在できる時間が増えるため、当日発送の集荷締め切り時間が13時から15時まで2時間延長されるなど、従来以上に利便性が向上する。

また、全但バスにとっても路線バスの空きスペースで宅急便を輸送することにより、旅客運賃以外の新たな収入源を確保することとなる。ヤマト運輸は昼の到着荷物を取りにセンターへ戻っていたセールスドライバーの代わりに、全但バスが荷物を運ぶことになるため、移動時間を大幅に削減できるようになる。

今後は全但バスとの連携を強化し、神鍋高原で集荷した荷物を路線バスで輸送することや、他路線への客貨混載の拡大、道の駅を活用した産物支援などを検討する。