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昨年に続き第2期スタート

羽田空港で物流ロボットの実証実験開始

2017年12月12日 (火)
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調査・データ日本空港ビルデングは12日、昨年に続き、第2期となる「羽田空港ロボット実験プロジェクト」の実施事業者を決定したと発表した。物流では、アルテックの自律型搬送ロボット「OTTO100/1500」(オット・ヒャク/オット・センゴヒャク)、NECネッツエスアイの自律走行型デリバリーロボット「Relay」(リレイ)が選ばれた。

同社では、2016年から「オール羽田」の取り組みとして「Haneda Robotics Lab」(ハネダ ロボティクス ラボ)を設置し、ロボットの技術検証を目的に、羽田空港でロボット製品の実証実験と将来的な導入を目指す羽田空港ロボット実験プロジェクトを行ってきた。

その第2期の実施に向けて9月から公募し、今回事業者7社が決定した。選ばれたのは、物流ロボットとしてアルテック、NECネッツエスアイ、警備ロボットとして綜合警備保障、翻訳ロボットとしてドーナッツロボティクス、電通ライブ、ティファナ・ドットコム、タケロボ――の7社。

それぞれロボットの実証実験は、空港という不特定多数の利用者が行き交う公共空間での実運用に向け、ロボット自体の安全性、公共空間での稼動についての安全性、導入効果の検証の3つのフェーズを想定する。

物流ロボットとして実証に参加するアルテックのOTTO100/1500は、レーザーセンサーを利用し、床にマーカーなどを敷設することなく施設内を走行できる自律型搬送ロボット。最大100キロまでの段ボール箱・コンテナボックス・収納箱などの荷物を、人間に代わって搬送する。

また、パレットやコンベア、リフターなどの拡張機能を備え、重量物運搬も可能。実験では自律型搬送ロボットを利用した運搬業務の支援実験を行う。

NECネッツエスアイのRelayは、人から人へモノを運ぶ自律走行型デリバリーロボット。各種センサーを搭載し、自動で障害物を避けて目的地まで自律搬送する。実験では、空港利用者におみやげ・グッズなどを届けることを目指す。また、空港のようなさまざまな国籍、性別、年齢の利用者が、ロボットに対してどのように反応し、行動するかも検証する。

2つの物流ロボットは、2018年1月15日から23日の間、 第1旅客ターミナル2階出発ロビー、第1旅客ターミナル1階到着ロビー中央、第1旅客ターミナル職員通路で実証する。

羽田空港ロボット実験プロジェクトは、経済産業省「ロボット導入実証事業」を活用し、政府が進める「改革 2020」プロジェクトの実現に向けた取り組みの一つとして、国土交通省及び経済産業省と連携して実施するもの。

■「Haneda Robotics Lab」特設サイト
https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/hanedaroboticslab/