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内航主要60社の貨物船輸送量4%減

2017年12月19日 (火)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)が18日発表した、内航主要オペレーター(60社)の輸送動向調査によると、10月の貨物船輸送量は1795万8000トンで前年同月比4%減少、油送船(タンカー)の輸送量は991万トン(キロリットル)で4%減少したことがわかった。

貨物船に分類される貨物のうち、鉄鋼は9%減。輸送計画は高いレベルにあったが、台風21号・22号による輸送障害が見られた。原料は3%減、金属鉱(鉄鋼石)の輸送量が減少した。10月いっぱいで神戸製鉄所第3高炉(神戸市灘区)が停止したことが影響している。

燃料は4%増、前年同月に比べて大都市圏での気温低下の影響があり、火力発電所向け石炭の需要が堅調に推移した。紙・パルプは16%減、台風や入渠船の影響もあり輸送の停滞が見られた。雑貨は4%減、台風の発生により北海道航路や日本海側の航路で輸送障害が重なった。一方で、玉葱、馬鈴薯、甜菜が好調。前月に続いて、価格安定のため、出荷制限がかかった。気温が低温に推移したため、衣料品も好調だった。自動車は1%減、台風の影響で微減となった。セメントは6%減、台風による輸送障害があり出荷は減少した。

タンカーは、黒油が5%減、電力需要の減少が継続している一方、製油所間の基材転送の増加により下げ留まっている。また、前年は大型定修があったが、今年はなかったため、その反動もあった。白油(ガソリン・灯油・軽油)は5%減、度重なる台風の縦断で不荷役や避難が多発した。

ケミカルは2%減、エチレンプラントは高稼働を維持しているが、台風の影響を受けて、出荷は伸び悩んだ。高圧液化は前年並み。LPGは大口需要家向けや京浜地区での製油所の不具合などもあり、転送需要が増加したが、台風による輸送障害もあり全体としては前年並みとなった。

高温液体は1%増、アスファルトは大口需要家向けの需要が減少した一方、硫黄やその他高温液体がプラスとなり全体では微増となった。耐腐食は5%減、引き続き苛性ソーダの需要の減少が見られたほか、硫酸は定修の影響を受け減少した。