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富士通、SCMデータ活用した倉庫分析

2018年2月20日 (火)

サービス・商品富士通は20日、販売管理や在庫管理、輸配送といったサプライチェーンの各システムに蓄積されたデータなどを、新たなデータ利活用を実現するIoT活用サービス基盤「FUJITSU IoT Solution SMAVIA」(スマーヴィア)を同日から販売開始すると発表した。

▲「SMAVIA」の構成イメージ(出所:富士通)

スマーヴィアは、業務システムでそれぞれ管理されているデータを、クラウド上に収集・統合し、物流倉庫などの現場の人・物・環境などのセンサーデータと組み合わせて、販売や在庫の状況、物流コスト、人の作業効率などを分析することで、人手不足への対応や売上の最大化に向けた改善施策へとつなげるサービス基盤。

業務システムやIoT機器のセンサーデータを収集・蓄積し、流通在庫の最適化や作業員の能率の可視化などの機能を実現する同社の独自アルゴリズムをAPIとして提供する「FUJITSU IoT Solution SMAVIA プラットフォーム」と、これらのデータをもとに顧客の業務を分析・可視化し、改善を支援するデータ利活用サービスで構成されている。

今回、スマーヴィアプラットフォームと、「倉庫作業員パフォーマンス」「店舗在庫探索アシスト」「質問回答アシスト」機能を持つデータ利活用サービス3種を販売開始する。

スマーヴィアの倉庫作業員パフォーマンスは、同社の社内実践で培ったノウハウをもとに、顧客の倉庫管理データと、倉庫作業員の位置や動線のセンシングデータを組み合わせて分析・可視化することで、業務効率を「客観的」に把握できるもの。

このサービスでは、顧客の業務システムで管理されている業務指示データや実績データと、同社の位置情報や転倒転落などを検知するIoTデバイスで取得した現場センシングデータをスマーヴィアプラットフォームに収集し、倉庫作業員ごとの作業時間や移動距離、動線を可視化する。そのデータをもとに作業効率の平均値を算出し、その数値と比較した各作業員の改善ポイントを洗い出し、作業員のスキルの平準化や生産性向上を図る。

店舗在庫探索アシストは、RFIDを活用して、店舗の在庫を店頭とバックヤードごとに管理・閲覧できるもので、在庫品の出し入れの際に、ハンディターミナルで商品に付けたRFIDタグを読み取り、店頭とバックヤードのどこに商品があるかの所在情報を付与する。

これらのRFIDデータと、在庫システムやPOSシステムのデータをスマーヴィアプラットフォーム上で組み合わせて管理することで、店員は常に店舗の最新の在庫状況と商品の所在をスマートフォンやタブレット端末から瞬時に把握することが可能になる。

また、店員がハンディターミナルを持って探している商品に近づくと、ハンディターミナルがRFIDを読み取って音を発する機能により、商品を探す時間を従来よりも大幅に短縮することが可能となるため、販売機会のロスを防ぐ。

同社は今後、データ利活用サービスのメニューを2018年度中に13種まで拡充する。