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一五不動産情報サービス調べ

半年後の物流施設価格「横ばい」67%

2018年2月28日 (水)

調査・データ一五不動産情報サービス(東京都墨田区)は28日、物流施設の不動産市況に関するアンケート調査の結果を発表した。半年後の不動産価格の見通しは「横ばい」が66.7%と最も多く「上昇」が29.6%、「下落」が3.7%となった。

不動産価格は2016年1月から「横ばい」の見通しが支配的で、同社は「上昇が3割前後をキープする一方、下落は少数派にとどまっており、この2年は目立った動きがみられない」としている。

半年後の賃料の見通しは横ばいが74.1%と最多、下落が14.8%、上昇が11.1%となった。上昇の回答構成比は15年1月をピークに減少が続いていたが、今回の調査で反転した。前調査に続き横ばいが4分の3近くを占めるものの、楽観的な意見がやや増えている。

また、2021年の関西臨海部での物流不動産市況の見通しについては、「物流施設の大量供給で足元の不動産市況は停滞している」と指摘。大阪府・市が誘致を目指す25年万博の会場予定地はコンテナターミナルを備える夢洲地区で、万博誘致の成否が不動産マーケットにも多大な影響を与えるとみられる。

調査結果では「やや停滞」が30回答で最多となり、「やや良好」が19回答で次いだ。「停滞」が11回答、「良好」が8回答となり、悲観的な意見が楽観的な意見をやや上回っている。

他方、「過熱」や「不況」など両極端の意見はあまりなく、「その他」でも三年先は分からないという率直な回答が多かったという。同社は「一般的に物流施設は開発期間が短いため、3年先の不動産マーケットを予想することは難しく、そのことも回答結果に影響を与えたと考えられる」と分析している。