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UDトラックス、30年までに完全自動運転とフル電動化

2018年4月24日 (火)

荷主UDトラックス(埼玉県上尾市)は23日、2030年までに完全自動運転と大型フル電動トラックの量産化を目指す、と発表した。23日に明らかにした「次世代技術ロードマップ『Fujin&Raijin(風神雷神)―ビジョン2030』」によると、特に自動化と電動化分野に力を入れる考えで、年内に自動運転と大型電動トラックのプロトタイプの実証まで進める。

自動運転分野では、すでに工場構内や港湾などの閉鎖空間で使用する低速自動運転技術に着手しているほか、高速道路で自動運転や協調型車間距離維持支援システム(CACC)を用いたトラックの隊列走行技術を進めている。長期的にはこれらをさらに進化させ、一般道でも利用できる高度自動運転の開発に取り組む。

電動化分野はエネルギー効率や積載量、航続距離、静粛性を確保する「ゼロエミッション大型トラック」の技術開発を前進させるため、バッテリー方式、ハイブリッド方式、パラレル方式などの電動トラックの実験を行っている。

さらに、自動運転や電動化をより有効な機能として活用するために欠かせない「コネクティビティ」(接続性)では、国内で販売する車両に搭載したテレマティクスシステム「UDインフォメーションサービス」を通じ、4万5000台の車両からデータを収集。これを解析して車両の稼働率向上とより安全で信頼性の高いトラックの開発に役立てている。

年内に自動運転と大型電動トラックのプロトタイプの実証を行い、東京モーターショーが開催される19年までに顧客を巻き込んだ実証運行を実施。そこから得た知見を開発に反映し、20年までに「特定用途での実用化」を、30年までに完全自動運転と大型フル電動トラックの量産化を目指す。