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日本郵船、氷川丸が竣工88周年迎える

2018年4月25日 (水)

▲(写真左)「氷川丸」船長の金谷範夫氏(右)「氷川丸」名誉船長のキャプテンハマー

ロジスティクス空白

▲記念イベントで舵輪に触れる子供

日本郵船は25日、戦前の日本で建造された大型貨客船として唯一現存する船舶「氷川丸」が、同日竣工88周年を迎えたと発表した。

同船は2008年から同社が「日本郵船氷川丸」として山下公園前(横浜市)で一般公開しており、4月21日に米寿を記念したイベントを同船内で開催し、8000人が来場した。

氷川丸は、1930年4月25日に当時の最新鋭大型ディーゼル機関を搭載し、先進の安全技術を備えたシアトル航路向け貨客船として竣工した。戦時中は政府に徴用され海軍特設病院船となり終戦までに3度機雷に接触したが、同社の大型船では唯一沈没を免れた。

戦後も引き続き病院船のまま復員輸送に従事し、47年に改装されて貨客船に戻り、53年にシアトル航路に復帰した。60年に船齢30年に達し、第一線から退いた。徴用期間を除いて引退までに太平洋を横断した回数は254回、運んだ船客数は2万5000人に上る。引退後、2008年に「日本郵船氷川丸」として竣工当時の姿に近い形に復原され、16年に重要文化財に指定された。

▲記念イベント当日の様子