荷主こっこー(広島県呉市)は4日、呉リサイクルセンターで、太陽光発電の余剰電力を活用して製造したグリーン水素を、スクラップ加工時の溶断ガスとして利用する実証実験を7月下旬に開始したと発表した。
実証事業は、くれ産業振興センターの「脱炭素技術等事業化可能性調査(F/S)補助金」の採択を受けて実施する。同センターでは、マグネットクレーンやプレス機の稼働に伴って電力需要が大きく変動するため、自家消費型太陽光発電による年間発電量の半分に当たる40万キロワット時を有効活用できていないという課題があった。
実証では、余剰電力を使って水電解装置でグリーン水素を製造・貯蔵し、鉄スクラップのガス溶断工程で活用する。安全性を考慮し、水素系燃料混合ガス「HL-1」を使用する。従来のプロパンガスの使用量を減らすことで、同センターのガス溶断工程におけるScope1排出量年間12〜23トンを、水素系燃料への置換率に応じて削減できる見込み。
同社は2023年に中小企業向けSBT認定を取得し、2030年までに温室効果ガス(GHG)排出量を2022年度比42%削減する目標を掲げている。これまで太陽光発電の自家消費やLED照明、CO2フリー電力、バイオ燃料の導入を進めてきたが、さらなる排出削減には化石燃料からの転換が不可欠としている。
今後は溶断用途に加え、ガラス軽量発泡資材の焼成やフォークリフト燃料への水素利用も検討する。
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