M&A郵船ロジスティクスは21日、日系物流企業として初めてルーマニアの物流企業「SCティベット・ロジスティクス」を買収した、と発表した。グローバル展開する自社ブランドの浸透を図り、東欧でプレゼンスの向上につなげる。
これまで同国で海上・航空輸送案件は代理店を利用していたが、自社フォワーディングの取り扱い基盤を確立し、海上・航空輸送とコントラクト・ロジスティクスを組み合わせて自社で一貫輸送できる体制を整える。
郵船ロジは昨年11月、SCティベット・ロジスティクスの買収と同国への進出方針を発表。このほど、競争法当局からの買収承認を取得するなどし、買収手続きが完了した。ティベット社のは15拠点、総面積は11万6000平方メートル。
買収手続きの完了に伴い、ティベット社の社名を「郵船ロジスティクス・ルーマニア」へと変更。強みのコントラクト・ロジスティクスに加え、郵船ロジ参加となったポジションを活かし、海上・航空輸送でも自社フォワーディングの取り扱い基盤の確立を目指す。
ルーマニアは2017年の実質GDP成長率が6.9%とEU域内でトップの伸び率を記録。特に自動車部品や機械・電気機器を中心とした輸出入が好調で、経済は消費主導の高成長が続いている。