ロジスティクス商船三井は20日、中国遠洋海運集団(China COSCO Shipping Corporation)との合弁会社が保有するロシア・ヤマルLNGプロジェクト向け砕氷LNG船「VLADIMIR RUSANOV」が、17日に中国江蘇如東港LNGターミナルに初入港したと発表した。19日には初入港を記念するセレモニーが開催された。
同船は、3月下旬からロシア・ヤマル半島サベッタ港にあるヤマルLNG出荷基地からのLNG輸送に従事している。今航海で、サベッタ港を6月25日に出帆し、砕氷船の先導に頼らずに単独で北極海航路を初めて東側に航行し、7月6日にベーリング海峡を通過後、17日に中国江蘇如東港に初入港した。
サベッタ港から中国江蘇如東港までの航海日数は、時間調整を除き19日となった。これは1か月以上を要する従来のスエズ運河経由に比べて大幅に航海日数を短縮したことになる。ヤマルLNG基地から出荷されるカーゴが直接中国向けに輸送されることは初めてとなる。
19日には、ターミナルを運営する中国石油天然気(PetroChina Company)の親会社で、ヤマルLNGプロジェクトの株主でもある中国石油天然気集団(China National Petroleum Corporation)により、同船の初入港を記念するセレモニーが開催された。セレモニーには、ヤマルLNGプロジェクトの主要株主であるPAO NOVATEK社のMikhelson会長やCNPC総経理のZhang Jianhua氏に加え、ロシアのNovakエネルギー大臣、中国国家能源局のNur Bekri氏などの関係者が参加した。