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ヤマト、福井県越前市・池田町間で客貨混載

2018年8月8日 (水)

ロジスティクスヤマト運輸は8日、福井県越前市と池田町の間で、福井鉄道が運行する路線バスを使った「客貨混載」の取り組みを開始した。

池田町は総面積の90%を山地が占め、冬は積雪が激しく、周辺の都市に出るためには町内唯一の公共交通機関であるバスの利用が欠かせないが、高齢化と人口減によって乗客が減少し、路線網の維持が課題となっていた。

ヤマト運輸と福井鉄道による客貨混載では、ヤマトのセールスドライバーが同社芝原センターで池田町の住民に配達する宅急便を路線バスに積み込み、路線バスで越前武生駅から乗客と荷物を乗せて運行、稲荷で地域担当セールスドライバーに荷物を引き渡す。

これによってバス路線網を維持し、通学や通院などの生活基盤の維持につなげる。また、セールスドライバーの池田町に滞在できる時間が増えることを利用し、池田町の集荷締め切り時間を16時30分から17時まで延ばすなど、宅急便の利便性も高める。路線バスの空きスペースを使って宅急便を輸送することで、福井鉄道は路線網維持につながる新たな収入源を確保できる。

ヤマトでは「越前市にある宅急便センターから池田町までは、片道27キロの距離があり、40分ほど時間がかかる。集配車が往復して宅急便を輸送していたところを路線バスが輸送することで、運転時間の削減ができ、セールスドライバーの負担軽減や生産性の向上につながる。また、走行距離の削減はCO2排出量の削減にもつながる」と客貨混載の利点を説明している。

▲(左から)福井県総合政策部部長豊北欽一氏、福井運輸支局支局長安藤和博氏、福井鉄道代表取締役村田治夫氏、池田町副町長溝口淳氏、ヤマト運輸執行役員北信越支社長小林秀朝氏、福井主管支店主管支店長安蘇慎一氏、福井池田町農業組合代表理事組合長平井勉氏