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1000世帯に宅配ボックス設置し、ストレス軽減効果検証

2018年8月28日 (火)

調査・データナスタ(東京都港区)は28日、福岡市と協力し、市内の戸建住宅1000世帯に宅配ボックスを無償提供し、「宅配ストレス」の検証実験を開始すると発表した。

EC市場の拡大に伴い、宅配便の荷物が急激に増えている一方で、受け取り方が変わらないままでは、対面して荷物を受け取らなければいけないため、自分の時間が制限されたり応対時に不安を感じたりなど、「受取ストレス」が増え続けるおそれがある。

物流側も配達員不足や需給バランスの崩壊に陥り、長時間労働の常態化や再配達による「配送ストレス」がさらなる配達員離れにつながって悪循環となっているだけでなく、送料の値上げや当日配送の撤廃など、利用者にも影響を及ぼしてきている。

実験では、これらのストレスを「宅配ストレス」として測定。具体的には。ナスタが販売する戸建住宅向け宅配ボックス「スマポ」を、福岡市内の戸建住宅に無償提供し、設置前後の宅配ストレスを調べる。

「一家に一台の宅配ボックスの設置が物流課題の根本的な解決につながるだけでなく、住民すべてのストレス解消による生活の品質向上につながること」を検証する。 日本産業ストレス学会の前理事長で医学博士の夏目誠氏が協力し、ストレスを数値化した検証結果を来春発表する。

 

▲授賞式の様子(出所:ナスタ)

スマポは、従来の宅配ボックスにポスト機能が付いているもので、宅配物の受け取りだけでなく、発送も行うことができる。

この実験は、ナスタが27日に福岡市主催も「実証実験フルサポート事業」に採択されたことで実現。実証実験フルサポート事業は、先端技術を活用して、生活の質の向上などにつながる取り組みを全国から公募し、福岡市内で実証実験を支援し、地域の活性化や社会課題の解決を目指すもの。