ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

鉱工業生産指数1.1%低下、年内2番目の低さに

2018年10月31日 (水)

調査・データ経済産業省が10月31日発表した9月の鉱工業指数(速報)によると、生産は季節調整済指数101.4で前月比1.1%低下となった。

9月初旬段階の生産計画値からは、3.4%の下方修正となっており、当初想定されていた生産の変化を下回る結果だった。1月の100.7に次ぐことし2番目の低さとなっており、昨年平均の102も下回っている。基調判断は「生産は緩やかに持ち直しているものの、一部に弱さがみられる」と据え置いた。

(以下画像の出所:経済産業省)

鉱工業生産を業種別にみると、11業種が前月比低下、4業種が前月比上昇となった。生産低下への寄与が特に大きかった業種は、輸送機械工業で、はん用・生産用・業務用機械工業、鉄鋼業の2業種が続いた。

鉱工業出荷は、指数値98.5、前月比3%低下した。大きな前月比低下を見せた1月の出荷指数を下回り、ことし最も低い出荷レベルとなった。前年同月比も3.4%低下となり、前年の出荷水準を大きく下回っている。

業種では、生産同様に輸送機械工業、鉄鋼業、はん用・生産用・業務用機械工業といった業種の出荷低下の影響が大きくなっていた。

鉱工業在庫は、指数値113.3、前月比2.3%低下と4か月ぶりの前月比上昇。生産低下の勢いよりも、出荷低下の度合いが大きく、在庫が再び積み上がることとなった。前年同月比も5.5%上昇となり、前年水準からの上昇幅も大きくなっていた。ことし、3月と5月に113.5という高い在庫水準になったが、そこに近いレベルにまで、在庫水準が上昇している。

業種別の在庫では、全15業種の在庫が前月比上昇した。はん用・生産用・業務用機械工業や電子部品・デバイス工業、輸送機械工業の在庫上昇の影響が大きくなっていた。