ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

神戸のコンテナ開発会社

両側面開放の40ftコンテナ開発、モーダルシフト促す

2019年3月18日 (月)

サービス・商品海上輸送コンテナの輸入販売を手がける「SPDコンテナ事業開設準備室」(神戸市東灘区)はこのほど、両面が開く40フィートコンテナの海外コンテナメーカーとの設計協議を終え、テストマーケティングを開始すると発表した。

このコンテナは40フィートのハイキューブ(背高)サイズで、両側面を開放して荷降ろし作業の軽減を図ることができることから、「国内のトラック運送事業者が船舶・鉄道のモーダルシフト化に取り組みやすい構造」(SPDコンテナ事業開設準備室)となっている。

積載重量(予測値)は20トンから22トンで、1100ミリ四方のパレット換算では20枚、900ミリ×1100ミリの場合は24枚を積載できる。安全なコンテナに関する国際条約(CSC)の承認プレート取得も済み。

一般的なコンテナは妻側(後方)のみから積み下ろしをするものが主流で、国内では一部の内航船社が横降ろし可能な20フィートサイズの片面フルサイドオープンコンテナを使用しているほか、鉄道輸送では国内JIS規格の12フィートコンテナ(5トンコンテナ)、31フィートウイングコンテナを使用していることから、国内輸送はISO規格とJIS規格の”ダブルスタンダード”となっている。

トラックドライバー不足や過積載、過労運転が問題化しているのを背景に、船舶や鉄道へのモーダルシフトが増加しているが、パレット積みで輸送する運送会社では一方向からの積み下ろしのみに対応するコンテナは敬遠されがちだった。そこで、同社は運送事業者による船舶へのモーダルシフトを考慮し「横からの積み下ろしが可能な構造のコンテナ」の製作に至ったという。