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DENBA・CIMC揚州通利、鮮度保持コンテナで会見

2019年11月30日 (土)

サービス・商品DENBA(デンバ、東京都千代田区)は11月29日、業務提携先でコンテナ製造大手の中国・CIMC揚州通利冷蔵集装箱と都内で会見を開き、8月15日に発表した鮮度保持技術「デンバ」を搭載したコンテナの販売戦略や見通しについて発表した。

▲左からデンバの沖野強一副社長、後藤錦隆社長、CIMC揚州通利の趙有善総経理

会見に臨んだCIMC揚州通利の趙有善(ザオ・ユウサン)総経理は、「デンバと業務提携し、コールドチェーンに鮮度保持技術を提供できることを嬉しく思う。これまで欧州から中国へ戻るコンテナは空となることがあったが、このコンテナによって、戻り便に欧州産の農産物や食肉などを積載することができる。今後世界中で販売していくが、海運会社とコンテナリース会社が多い欧州を重要なターゲットにしている」と、今後の展開に言及した。

「デンバ」は、静電波を放出して庫内を「電場」とし、生鮮品の水分子を共振させることで冷凍・冷蔵時の鮮度を保持する技術で、両社はこれをコンテナに搭載し、鮮度保持コンテナとして年間1万台の生産・販売を目指す。鮮度保持の効果については、「全ての食材を試すことは難しいが、これまで野菜・果物・食肉などで効果を実証できた」としている。

会見には、邦船三社の定期コンテナ船事業を統合したオーシャンネットワークエクスプレス(ONE、シンガポール)の担当者も来ており、鮮度保持コンテナの輸送実績について尋ねる場面があった。これに対しデンバの沖野強一副社長は、「発売間もないため、具体的な輸送実績はない。今後利用される中で実績を積む」と回答しており、大手海運会社がこれを利用するのか、動向に注目が集まる。

▲両社が発表した鮮度保持コンテナ(出所:デンバ)

▲コンテナ内部、左右の壁に静電波を発生させる装置が搭載されているという