M&Aデジタル地図と位置情報サービスを手掛けるヒアテクノロジーズ(蘭)は8日、三菱商事と業務提携することを発表した。昨年12月20日にデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する業務提携を発表した三菱商事とNTTの2社は、共同設立した在蘭持株会社を通じてヒア社の株式の3割を2020年上半期に取得する方針。
今回の提携でヒア社は、三菱商事のネットワークと自社の位置情報技術を用いて、(1)トラック輸送とラストマイル配送の効率化、(2)中間物流における配送ルートの最適化と積載量管理、(3)交通渋滞の緩和にフォーカスしたスマートシティ計画の支援、(4)モバイルナビゲーションシステムや位置情報をベースとした広告の提供――など、物流に関連する事業を日本とアジアで展開する。
三菱商事は、先行して食品流通や産業素材流通業界を対象にDX化に取り組むことを表明しており、NTTのデジタル技術とヒア社のデータ収集基盤である「オープンロケーションプラットフォーム」などを用いてサプライチェーンの効率化・最適化を実現、これを他産業にも水平展開することで数千億円規模の事業創造を目指す。