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佐川・西濃と共同戦線、GLP「ALFALINK相模原」着工

2020年2月10日 (月)

話題日本GLPは10日、神奈川県相模原市で大規模物流施設群「GLPアルファリンク相模原」を着工。第一号施設となる「アルファリンク相模原I」には、佐川急便・西濃運輸・ギオンの入居が決まっており、日本GLPと入居3社が会見に臨んだ。

「アルファリンク相模原」は、敷地面積29万5000平方メートルの「キャタピラージャパン相模事業所」跡地に5棟の物流施設と共用棟を建設するもので、1棟目の「-相模原I」の5階部分には今回の開発の目玉となるターミナル機能を備える。このターミナル区画に佐川急便と西濃運輸が入ることで、今後「アルファリンク相模原」に入居する企業に対し、安定的かつ長時間対応できる集荷・配送体制を提供。集配と幹線輸送を一体運用し、効率的な輸配送を確立する。

▲日本GLPの帖佐社長

これについて日本GLPの帖佐義之社長は「佐川急便・西濃運輸と共同戦線を張っていく」と明言。現在5棟の総延床面積65.5万平方メートルのうち20%は入居テナントが決まっており、残る80%の誘致を「共同戦線」で営業していく。これから入居するテナントは同じ敷地内にある2社のターミナル機能を活用する可能性が高いため、3社の思惑は一致する。佐川急便の山本将典執行役員と西濃運輸の中田晃取締役は、2021年8月の竣工に向けて両社の連携を視野に運用方法の検討を行う方向性を示した。このターミナル機能には、トランコムの求荷求車システムを活用することも決まっており、そのすみ分けや運用方法に注目が集まる。

▲佐川急便の山本執行役員

このほか、佐川急便の山本執行役員は今回の入居理由について「相模原エリアの集配体制を再編する。集配エリアに行くまでの『ハンドルタイム』と、積替えなどの『タッチ数』を減らすことで効率的で高品質な集配体制を目指す。安定した輸送体制、夜間対応、自動化設備の導入などにより、顧客に付加価値の高いサービスを提供していく」と説明。

▲西濃運輸の中田取締役

西濃運輸の中田取締役は「圏央道が開通したことで相模原支店の取扱物量が増えたため、GLPの施設内に現行の3倍規模となる拠点を構えることでこれに対応する。現行と比べて集荷・配送の時間を短縮できるため、サービス対応時間を長く設定できる」と話した。

 

▲ギオンの祇園会長兼社長

同施設に冷凍・冷蔵・常温の3温度帯に対応した拠点を開設するギオンの祇園義久会長兼社長は「当社は相模原市を地盤として地域密着で展開している。今回の施設入居の話は、同地域内の新設拠点建設が地中埋設物の関係で延期になったタイミングでもらった。多品種・小ロットに対応する自動化設備を導入し、スーパーマーケット向けの拠点としていく」と、入居の経緯と今後の方針を説明した。

日本GLPは、同社が人材と自動化設備を提供し、テナント複数社がこれらを共有できるサービスの導入についても明らかにしており、3社はこの活用方法についても検討を行うという。

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GLP、新ブランド「ALFALINK」第1号は相模原(19年11月25日掲載)
https://www.logi-today.com/358992

▲「アルファリンク相模原」の南端から北東方向の「-相模原I」予定地(中央)を撮影

▲アルファリンク相模原の模型を南側から撮影、(右上)「-相模原I」、(中央下)「-相模原II」、(中央上)「-相模原III」、(左上)「-相模原IV」・「-相模原V」

■アルファリンク相模原の概要(2019年11月時点)
 敷地面積延床面積着工予定竣工予定施設概要
相模原I(共用棟含む)13万7000m230万6000m22020年2月2021年8月6階建/免震
相模原II6万9000m215万8000m22021年5月2022年11月6階建/免震
相模原III3万9000m29万m22022年8月2024年2月6階建/免震
相模原IV2万5000m25万m22023年2月2024年2月4階建/免震
相模原V2万5000m25万m22023年2月2024年2月4階建/免震