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日通、荷室「見える化」実験成功も実用化は要調整

2020年2月25日 (火)

調査・データ日本通運は25日、シャープ、ソフトバンク、ソフトバンクグループ傘下のワイヤレスシティプランニング(WCP、東京都港区)と協力して実施しているスマート物流の実証実験を報道陣に公開した。

▲積載率などを可視化する「LiDAR」(ライダー)

この実証実験は、日本通運とWCPがソフトバンクの可搬型5G設備「おでかけ5G」の設備とレーザースキャナー「LiDAR」(ライダー)を活用し、離れた場所からトラックの荷室の可視化を行ったもので、LiDARはスマホの加速度センサー、GPSを利用して、荷物が荷室へ積み込まれたかどうかを判定。データから荷室の積載率を計算して可視化し、通信によって管理者と共有することで、荷室の空きスペースの有効活用を検討できる。

▲WCPの田島課長

WCPの田島裕輔課長は、今回の実験の対象にラストワンマイルではなく、集荷などのファーストワンマイルを選んだことについて「幹線輸送の隊列走行などの実験と棲み分けを明確にし、位置情報などを最大限に生かすことを考えた結果」と説明し、今後については「5Gの実験は3年計画で、今年度で終了する」と明言を避けた。

 

▲日通の神部長

実用化されるか否かについて記者から質問を受けた日通の神浩幸部長は、「コストと消費者のニーズがあるかどうかが重要になる。荷主の商習慣などもあるため、それらを調整してから実現に取り組みたい」と慎重な姿勢をみせた。

 

 

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