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商船三井、米・メタノール生産PJに出資参画

2020年6月17日 (水)

ロジスティクス商船三井は16日、米国ワシントン州でメタノール生産・輸出プロジェクトを手がけるノースウェストイノベーションワークスカラマ社に出資参画し、輸送面で事業を支援すると発表した。

同プロジェクトは、北米産の天然ガスを利用して年間360万トンのメタノールを生産し、主に需要の拡大が見込まれるアジアへ輸出する計画で、総事業費は20億米ドル(214億円)以上と想定される。プラントの建設・操業に必要な許認可を取得した後に最終投資決定を行い、2024年のメタノール生産開始を目指す。

メタノールは、さまざまな種類の樹脂・接着剤の合成原料として使用されるだけでなく、石油代替燃料としても注目されている。このプロジェクで生産するメタノールは、石炭由来のものに比べ、生産プロセスで排出する二酸化炭素の量を90%減らすことができるとされ、年間960万トン以上の排出削減効果が見込まれる。加えて、メタノール生産工場で発生する排水をなくすことで、環境負荷を大きく低減させる効果も狙う。

商船三井は、輸送効率の向上や環境負荷の低い代替燃料の導入、停泊中の二酸化炭素排出抑制策の検討、IoT(モノのインターネット)を駆使した安全運航支援の導入――といった同社の環境技術や安全運航支援技術を組み合わせ、「世界最高水準の安全と環境に配慮したサービスを提供する」としている。