調査・データ三井不動産とKDDIスマートドローン(東京都千代田区)は14日、東京都中央区の日本橋三井タワー屋上で大規模災害時の情報収集を目的としたAI(人工知能)ドローンの遠隔飛行実証実験を実施したと発表した。都心エリアの高層ビル屋上でのAIドローンの遠隔飛行実証実験は日本初の取り組みとなる。
実証実験は13日、避難訓練に合わせて実施された。首都直下型地震などの大規模災害発生時を想定し、自動充電ポート付きドローン「Skydio Dock for X10」と衛星通信「Starlink Business」を屋上に設置。屋上からの自動離陸と着陸、広域映像の撮影を行い、災害時の日本橋周辺エリアでの情報収集の有効性を検証した。

▲屋上に設置したSkydio Dock for X10(出所:三井物産)
ドローンはAIを搭載しており、空中停滞や空間認識など飛行支援を受けながら、障害物を回避し安全な飛行ができる。
三井不動産は、新たな産業の創造に向けてモビリティーを戦略領域として位置づけている。ドローンは次世代モビリティーとして、迅速な被災状況把握や救援物資の配送、避難誘導などの役割が期待されており、日本橋エリアの防災機能強化のためドローンの実装を検討してきた。
また、KDDIスマートドローンは、ドローンポートを日本中に1000か所設置することを目標にしており、非常時に限らずいつでも、10分でドローンが遠隔操縦で駆付けるドローンの社会基盤化を目指している。

▲飛行の様子(出所:三井物産都市開発)
今回の実証実験では、ドローンの飛行範囲はタワーの上空内に限られたが、遠隔からの飛行指示と自動撮影で、建物や道路、人流の状況を上空から広範囲に把握可能でき、衛星通信によって安定した映像伝送が可能なことも確認した。
三井不動産では、大規模災害発生時にドローンで収集したデータを関連施設や周辺の状況把握に生かし、さらに関係機関と共有することで、迅速で的確な救助活動や復旧活動につなげることを目指す。
両社は「今後も連携を強化し、都市エリアでのドローン常設運用の有効性を検証するとともに、先端技術を活用した都市防災力の向上と、日本橋エリアのさらなる魅力向上に取り組んでいく」としている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。
















